収益認識Report

第2回<後編> 主要論点をピックアップ 収益認識のポジション・ペーパー記載術

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~本人と代理人の区分代理人の場合~
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本連載では、ポジション・ペーパーを12項目で定義している。12項目には、収益認識の会計処理の方針決定だけでなく、関連するリスクや内部統制も含めている。そうすることで、組織内のすべての者の財務報告意識を高めることを意図している。


今回の記載例は、前編第5回記載例②と同様、本人と代理人の区分が対象論点であるが、両者の結論は異なる。また、ともに財又はサービスが提供される前に、対象となる財又はサービスを「支配」しているか否かを判定しているが、「本人」評価に際しての提供前支配の3指標を考慮するか否かで両者は相違する。両者を比較することにより、本人と代理人の区分のエッセンスを読み取ってほしい。
また、対象取引を新規ビジネスとし、全社的な内部統制における収益認識の検討プロセス(前回参照)の運用の説明としての位置付けを、この記載例に加える。